エピローグ ── 「対応している」と言える根拠を持つ
電帳法対応は、「対応しているかどうか」を白黒で答えるのが難しい領域です。なぜなら、
- 区分が 3 つあって、義務度がそれぞれ違う
- 要件が選択式(4 択から 1 つ以上)で、組合せが多い
- 緩和措置・猶予措置が次々と入って、何が現行制度かが見失われやすい
- JIIMA 認証は任意なので、取得していなくても対応自体は可能
という多重構造になっているからです。
本シリーズのメッセージを 3 行で
- ③ 電子取引データ保存だけが義務。① ② は任意なのでビジネス判断
- 義務範囲については 真実性 1 つ+可視性(3 項目検索+ DL 提供) で最低限満たせる
- 「対応している」と言える根拠 を、要件単位で説明できる状態にしておくのが本質
ということに尽きます。「JIIMA 認証あります」だけが「対応している」の証明ではない、というのが裏のメッセージでもあります。自社プロダクトの構造に応じて、本シリーズのチェックリストで自己診断してみてください。
法律は変わる
本シリーズは 2026 年 5 月時点の整理ですが、令和 7 年度改正(デジタルシームレス)の本格適用が 2027 年 1 月に控えており、プロダクト視点での対応軸も少しずつ動いていきます。一次情報(国税庁の一問一答)を定期的に確認する習慣を持っておくと、変化に追従しやすくなります。
それでは、よい電帳法対応を。
参考文献・情報源
国税庁(一次情報)
- 電子帳簿等保存制度特設サイト
- 電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】(令和 6 年 6 月)
- 電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】(令和 7 年 6 月)
- 電子帳簿保存法が改正されました(令和 3 年 5 月)
- 電子帳簿保存法の内容が改正されました(令和 5 年度税制改正)
- Ⅱ 適用要件【基本的事項】
- JIIMA 認証情報リスト
- 法人の青色申告の承認の取消しについて(事務運営指針)
- 個人の青色申告の承認の取消しについて(事務運営指針)